東京で過ごした大学生のころ、何人もカッコいいなーと思うオトナなに憧れたり、弟子入りしたり。。。そのうちの一人が当時慶応大助教授だった鈴木寛さん。
 すずかんさんの、プロデューサーの心得。

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■プロデューサーの心得

(自発)
プロジェクトの成功にとって最も大事なことは、それに参加する人すべてが、それぞれの役割をよく自覚し、自発的な貢献をそれぞれに続けることである。

(自発)
他者の自発的な貢献は、自らが他者に自発的に貢献することによって促すことができる。プロデューサーが、まず提供し、そして、提供し続ければ、自ずと、後に、与えられる。(GIVE GIVE & GIVEN)

(自発)
プロジェクトの主導権を握る唯一かつ最大の方法は、自発することである。

(配慮)
プロデューサーは、他人の時間とエネルギーを大切にしなければならない。

(配心)
プロデューサーは、すべての参加者に、注目と敬意と理解と賛意と謝意とチャンスと勇気と知恵と知識とエネルギーと時間と資財を提供しつづけなけばならない。

(準備)
プロデュースの成功は、準備に携わる人々の能力と、その人々がかけた時間とエネルギーの質・量に比例する。

(本番)
プロデュースの成功は、本番に、そこにどんなにすばらしい人が参加するか、そして参加しているすべての人が、その持っているすべての力を発揮できるか否かにかかっている。

(観察)
プロデューサーは、自分を含む世の中のすべての事象から、プロデュースの参考となる知恵を学ぶことができる。あらゆることを注意深く観察し、取り入れるべきこと、陥ってはいけないことを見極め、それを常に吸収しなければならない。

(自問)
プロデューサーは、まず、どんな知恵や知識を自分が既にもっているか点検しなければならない。そして、その上で、プロデュースのために、何を、どこから(どこへ)、誰から(誰へ)、いつ、どのように、なぜ、自らに入力し、自ら編集し、自ら出力しなければならないか、自問しつづけなければならない。

(自発的立案と実践)
プロデュースに、参考例はあっても、お手本はない。お手本を表面的に真似るのは、プロデュースといわない。参考例からは、その本質を学びとるのであって、うわべを真似るのは愚の骨頂である。プロデュースの成否は、常に、すべて関係者の全知全能を振り絞った、自発的思考と自発的実践による。

(深慮)
プロデューサは、常に、自らの有する知恵を振り絞って、確信をもてるまで、時間の許す限り、考え抜かなければならない。

(決断)
プロデューサーは、何を、どこで、誰と、いつ、どのように、なぜ、決めなければならないかを、常に、理解し、とにもかくにも時間までに、決断しなければならない。

(英断)
決断の誤りは後に修正できるが、無決断は、その瞬間、プロジェクトが水泡に帰する。

(実践)
プロデューサーは、常に、勇気をもって、自らの決断したことを、トライしなければならない。

(反省・自戒)
プロデューサーは、常に、自分のプロデュースを反省し、それを自らの知恵とし、次なるプロデュースの糧としなければならない。

(天地人)
プロジェクトの成功は、天の秋、地の利、人の和による。(孟子より)

(番外)
名プロデューサーとは、お願い、お礼、お詫びに長けた人である。