うちの長女のういが書いた自費出版の小冊子「しょうがっこうがだいすき」が大きな反響を呼び、4月24日に学研から絵本「しょうがっこうがだいすき」として発売されると、発売2週間で5万5千部と増刷の連続…よく考えると、この半年の間に我が家に突然訪れたこの出来事の経緯などをちゃんと書いてなかったのと思い、書きます。。。が、一番感じているのは

小学生でも、地方に住んでいても、お金をかけなくとも
誰もがチャレンジし、インパクトを出せる可能性がある。
それを実現しているインターネットは面白い!


ということ。

誰だって感じたり思ったことを文字にできる。
ブログに書いて発信する事もできるし、今だったらネットプリントに頼めば安価に本(いわば小冊子ですね)にすることもできる。ホームページだって、ペライチやjimdoを使えば無料で作れるし、販売だってYahoo!ショッピングやBASEを使えば、タダでネットショップを持てる。
フェイスブックやツイッターで、お金をかけずに知ってもらえるし。もしかしたら、新聞とかだってプレスリリースしたら取材してもらえるかもしれない。

小学生でも、地方に住んでいても、お金をかけなくとも
誰もがチャンレンジし、インパクトを出せる可能性は誰にでもあるなぁと思うのです。

それを実現しているのが、インターネット。
いやーインターネットは面白いのですよ、ほんと。


■7歳の小学1年生(当時)が本を書き始めたきっかけ

そうそう、なんで本を出すことになったかっていうと、昨年3月に僕が本を出版しました。ダイヤモンド社から「20代に伝えたい50のこと」というビジネス書。



ぼくの本の執筆も佳境になっていた、2017年12月に、僕のお誕生日の食事を家族で撮っていたときのこと。その食事会の席で(たしか、中華料理店だったはず)長女のうい(当時7才、小学1年生)が言い出しのです。

うい 私も本を書く!
   そしたら、新聞とかテレビとか出れるでしょ?
   お友達も新聞に出てるから、私も出たいなー。


親  いいじゃん。ういさんが書くならどんな本?

うい お父さんは20代に伝えたい50のことでしょ?
   私はね、保育園とか幼稚園の子とか?


親  おお!それはいいねー!!
   お父さんに合わせて50個くらい書いたら?!
   新聞に、出れるかなー!!

うい やる!やる!!!

というかんじ。で、その場で
「幼稚園や保育園の子たちに、小学校入る前にどんなことをアドバイスしたい?」と聞来、作戦会議だーと水を向けると、こんな感じで企画書(手書き)をかいていきました。
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・・・たまたま、このときの様子を写真撮ってたんですw
(もう今から1年半前なので、ずいぶん今に比べても幼い)
で、そこで実際に書いた手書きの企画書が、これ。

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残念ながら原本はどっか行っちゃって無いのですが(苦笑)こうやって小冊子の原案ができてきました。
この日の時点では「おー、結構面白いじゃんこれ!」って気持ち半分。ま、とはいえ多分飽きちゃって実際には書き続けないだろうなーと思っていましたし、本にまでなるとは正直この段階では想像してなかったですね。

で、その後1−2ヶ月くらいかな、学校から帰ってきた夕方とか、お休みの日とかに妻が聞き役になったりしながら、手書きで原稿を作っていきました。

■親の役割は聞いたり引き出したりする役、書いてませんw

とはいっても小学1年生のこと。集中力も続かなかったり、言葉や説明が足りないこともママあるわけでして。そんなときは、妻がういと対話しつつ、聞いたり引き出したり。

「家族とのことはどう?」
「先生に対しては、どうかな?」

みたいな感じで質問を投げかけると
ういがザザーーーっと、書き出したりって感じでです。
ただま、やはり言葉が足りないことも多いので

「これは、どういうことなの?」
「これは、どんな時に思ったの?」
「こういう時は、どうしたらいいの?」

すると、ういは答えます。
その言葉を、メモしていき、それで、ようやく16個のメッセージが出来上がってきました。
よく「親が書いてるんじゃないか?」と聞かれますが(苦笑)、まったくそんなこと無いw
まったく何もしてない。。。なんてことは当然ありませんが、聞いたり引き出したりということですね、実際に原稿をかくのに親がしたことは。
(正確には、このころ僕は自分の本の出版の校正の山場だったので、ほとんど原稿づくりは妻がサポートしていますw)

■タブレットで本人が打ち込む…のに時間のかかった5ヶ月

ある程度できてきた原稿なので、せっかくだから本にしようか、この頃から思い出しました。とすると、親がPCで打ち込んで小冊子にしちゃえばよかったんですが、自分のほんだし本人が「自分で打つ」というので、タブレットでカチカチ打ち込むのにとにかく時間かかりました…その後。

通っている小学校でタブレットを使うことがあったので「やりたいー」と本人はいったのですが、まぁ時間がかかる。そして、あんまり進まないから本人もあんまり気乗りせず放置したり…ってこともあり、結局5ヶ月かかりましたが、なんとか打ち込んだわけです。
となると、随分と小冊子になることが具体化してきて、

その後、妻とういが「表紙はどうしよう」「そもそもタイトルはどうするか」「中に、何か絵を入れたらいいんじゃないか」と話し合い、タイトルを決定。
そして、何枚か絵をういが描きました。
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彼女は絵を描くのが好き。
そして、どちらかというと、さらっと、時間かけずに描きます。
これって個性出ますねぇ。

そして、せっかくだから…と、友人の坪田信貴さんにお願いしてういと対談をしていただくことに。坪田さんとは、ビリギャルがヒットする前から友人で、せっかくなら最年少の対談相手に…なんて悪ノリにもお付き合い頂き、その後もブログでご紹介いただくなどお世話になりました。

■夏の自由研究を兼ねて、街の印刷屋さんで小冊子100部に

ネットプリントで依頼すれば、ういの小冊子は100部3万円弱でできるみたい。ただ、ま、せっかくだし…ってことで、お知り合いの印刷会社さんに印刷をお願い。印刷工程を見学させてもらいました。

テキストをPCで送信したら本が送られてくるって、めちゃ便利だけれどまるで、「魚は、切り身。スーパーに売っているものだ。」みたいな感じもなんだしね、ってことで。

それを自由研究として、まとめました。
本は大きなロール紙からできていること。
そして、家のプリンターと違って、たくさんの工程を経て、印刷をされ、1冊になること…ということで…「印刷工場見学をテーマ」に小学2年生の夏休みの宿題が完了ですw

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■小冊子ができた!どうせなら売りたい…という娘

というわけで、小冊子「しょうがっこうがだいすき」の完成ですよー!100部が到着。
まぁ、そりゃ嬉しいわけです、娘も親も(笑)
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そしたらこの辺からういも、調子に乗ってかw
「お父さんみたいに本を売りたい」っていうわけです。
僕の本「20代に伝えたい50のこと」が出版されたのが2018年3月で、ういの小冊子が出来上がったのは9月。お父さんの本が売られているのと同じように、本屋さんに並ばないのか?というわけでw

自費出版の小冊子だから本屋さん…というわけには行かないのすが、ま、できることを少しやろうか…と、悪ノリで、ヤフーショッピングに出店して販売してみることに。
ここからは正直親の出番ですよ。

ヤフーショッピングは開設の初期費用も毎月の出店料も、そして販売マージンも無いのでリスクないし。。。ってことで、Yahoo!ショッピングでお店を開設。この辺は、僕が主に担当。そして妻は、ペライチでこの小冊子のホームページを作ってました。(これまた無料でかんたん)

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9月27日、販売開始。100部のうち半分は、親族とかお友達にあげたりって感じだったのでとりあえず、50部限定。ま、売れないと思っていたのですが、ちょっとなにかなーと思って、とりあえず、ぼくや妻のツイッターやフェイスブックなどSNSで知らせました。

■地元紙に掲載してもらいおしまい…のはずが、まさかのYahoo!ニュースで注文殺到

実際に注文が入り、封筒に入れて配送…も家で家族でやること。嬉しそうに本人が小学校に通う途中にポストに持っていったり。そのうち「新聞にでたいー」と、当初から語っていた夢を思い出したわけでw
たまたまお隣に住んでいた地元新聞社さんの記者さん。そこで「記事にしてもらえたりできませんか?」と、お願いしてみたところ面白がって頂き、ご取材をいただくことに。
とてもありがたいことに、とても素敵な記事にしていただきました。
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大きく掲載いただいて「あーよかった、これで一区切り」のつもりだったんです。
・・・これが、なんとその後えらい展開に!!

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この新聞記事が、新聞社さんのWEBサイトに掲載され、それがYahoo!ニュースに転載されたんです。
しかも・・・

ヤフトピに写真入りで!


この日、突然朝からすごい注文が入ってきたわけです。。。多いときだと1分間に10件とか15件とかの勢い…結局1日で1500件前後の注文が入りまして、おおわらわでしたねぇ。当初50部、その後追加で200部印刷して、手元に100−200部しかないところに、1日で1500件の注文。そもそも、共働き夫婦が仕事と家事が終わってから夜中に、酒でも飲みながら封入してたノンキな話だったのが、もう一大事。
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印刷会社さんに急ぎで増刷してもらい、友人にも手伝ってもらい、それでも随分とおまたせしながらなんとか発送作業をおこなったわけでした。

その後は、このヤフトピをきっかけに色々なテレビや新聞、ラジオなどに取材いただいたり、口コミでこの小冊子が広がり、気がつくと6刷り8000部に。自費出版なので書店流通はしないし、Yahoo!ショッピングのみでの販売で、たくさんの人々に関心を寄せて頂きました。発送も、いまでは夫婦だけでなく実家の祖父母にも助けてもらって、安定的に対応できるようになりました(笑)

■学研さんに知り合いはなし。絵本化は、ツイッターがきっかけ。


Yahoo!ニュースにとりあげてもらったあとエゴサーチをツイッターでしてたんですw「しょうがっこうがだいすき」とかってキーワードで。そしたら

学研の絵本ってアカウントがつぶやいていたので、
メンションしたんです、それがきっかっけ。


そこからやり取りをさせてもらう中で、12月半ばだったかな、東京でお会いすることに。絵本化されるきっかけは、ツイッターでやり取りして、お互いに「はじめまして」「はじめまして」って言いながら、東京駅近くのカフェでお会いしたことだったのですよ。

正直10月から2ヶ月をたち、毎日の発送作業に疲れてましたしw、書店で取り扱ってもらえないか…そうしたら毎晩の発送作業から開放されるのではないか…というのが最大のモチベーションだったかもしれません(苦笑)

学研さんは、とても丁寧に対応をしてくださり具体的なお話に。
絵本で出版、原文はういのそのまま、ういの本文を大事にするというスタンスで絵本化ということになったわけです。
絵は、学研さんのご提案でえがしらみちこさんに描いていただけることに。
とてもあたたかで素敵な絵本となりました。

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ありがたいことに、この絵本のことがその後色々なメディアに取り上げてもらえました。

スッキリ、羽鳥慎一のモーニングショー、王様のブランチ、めざましテレビ、ノンストップ、行列のできる法律相談所、日テレNEWS24、東海テレビ、ぎふチャン、岐阜新聞、中日新聞、雑誌ソトコト、FNNプライムオンライン、ねとらぼ、読売KODOMO新聞・雑誌小学一年生・読売新聞…

小学2年生・8才でういが小冊子を書いて、絵本になったのはこんな経緯でした。

■誰だって発信できる、チャレンジできる可能性

たしかにYahoo!ニュースに取り上げてもらったことは、本当に幸運でした。すごい偶然。
これは確かにだれしもに起きることではないかもしれない。

でも、誰だって感じたり思ったことを文字にできる。
冒頭に書いたとおり。ブログだって、ネットプリントで小冊子を作ることもだれにだってできる。
ペライチやjimdoも、Yahoo!ショッピングやBASEだってタダ。SNSだってそう。

ういの「しょうがっこうがだいすき」の経緯を振り返ったときに、たしかに坪田さんとの対談だけは僕が知り合いだったからできたこと。本質的には、誰もができること。
小学生でも、地方に住んでいても、お金をかけなくとも誰もがチャレンジし、インパクトを出せる可能性は誰にでもあるなぁと思うのです。

いやぁ、おもしろい。
長ーいブログ読んでくださってありがとうございました。

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初のビジネス書「20代に伝えたい50のこと」上梓しました
ダイヤモンド社・1,300円 http://amzn.asia/1AE0eGY
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秋元祥治
NPO法人G-net理事(創業者)・OKa-Bizセンター長

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