ひらめきの源泉は一体どこにあるのだろうか。ビジネスセンスが高い人たちに共通する事は、多くのことを知っていると言うこと。
すなわち情報への感度やアンテナが高いと言うことだとおもう。
とは言え、人は、等しく皆24時間が与えられているわけで、よほど何か違うものから情報を得ているのではないか?なにか情報収集の秘策があるのではないかと考えたくもなる。がしかし、そうでもなさそうだ。

特別この雑誌を見ているから情報収集にたけているとか、あのテレビ番組を読んでいるから効率よくビジネスセンスを磨くことができているとか、そういうわけでもないらしい。
確かに、効率よく経済情報を知るにはテレ東の「ワールドビジネスサテライト」を見ていれば良いかもしれないが、とはいってもあの番組見てる人はよのなかに何百万人といる。そしてその人たちは果たしてみんながビジネスセンスが高いかというと、決してそうではない。

僕自身、センター長を拝命して8年間これまで経営支援の取り組みをしたわけですよ。ただ正直に言って、これといって力を入れた情報収集ツールやチャネルがあったわけなかったんです。
早稲田2度辞めてるくらいで(苦笑)、MBAスクールに通ったこともなければ、中小企業診断士の資格もない。
実は私は自分で本を書いている割に、本を読むのは得意ではなく、年に数冊本読めば上等なくらい(笑)
それでもなお「よくそんなこと知ってるね秋元さん」と相談者さん言われることが多いし、情報感度が高いねと、口々に言われる。
確かに自分で比較をしてみても、情報の感度が高いというか、幅広く情報収集ができているように思う。そのポイントは一体何だろうか?

ズバリ

観察力にこそ大いなる源泉がある

ように思う。

例えばお店の店頭で、テレビのCMを見ている時で、そして本屋さんの本棚で。誰もがそこで同じものを等しく見るわけだけれども、しかしただ【見ている】だけなのか、それともそこから得る情報を【観察】しているのか。
そして観察をして気づいたことやきになったことを、調べたり考えたりするのか。つまり、洞察がそこに加わっているのか。日々のこの小さな積み重ねが、大きな大きな差につながっているように思う。

美術館の絵画鑑賞について、とても興味深い研究があると以前本間正人さんに教わったんです。
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人は美術館での絵画鑑賞の際、1つの絵を見る際に10秒程度しか見ていない、と言うようなレポートあるそうです。
しかもこの10秒の時間の大半は、絵をチラッと見ただけ。
その横にある絵の解説、すなわちタイトルや詳細について書かれているものを見ることに大半の時間がさかれていて、その後絵をチラ見して、次の絵に進んでいくだけなんだと言うことなんですね。

言われてみると確かにな、と腑に落ちる方も多いのではないかと思う。すなわち人は【見ている】けどじっくりとちゃんと【観察】はしていないんだ、と言うことがわかる1つのエピソードですよね、これは。

例えばスーパーマーケットに行くときのはなし。ぼくは、ウィルキンソンと言う炭酸水を愛飲しているんですね。この商品を見たことがある、あるいは手に取って飲んだことがあると言う人も結構いるんじゃないかしら。
じゃあこのみんなが見ているこの商品だけれども、果たしてどれほどの人がこのパッケージをちゃんと観察をしたことがあるだろうか、と。
この画像見て、【観察】してみてください、ちょっと。

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パッケージは赤色メイン、ウィルキンソンってどんと書いてある。最強刺激って書いてある、とか、アサヒの商品なんだな、とか、ペットボトルは氷のヒビ感?があってなんか、涼しげというか爽快感あるなーとか、水滴風のデザインがなんか、シズル感あるかも、とか・・・観察を通じて気がついたことを10も20も箇条書きにしてみてほしいんです。

で、例えば、よくよく見てみるとsince1904と記載がある。すなわち1904年から商品化されて、すでに100年以上もの歴史と伝統があるブランドと言うことなわけね。
こうして観察をしてみて気になることがあれば、次は調べてみるのが大事。
スマートフォンで検索すればすぐ出てくるんです、いろんな情報。
今から100年以上前に、イギリス出身のウィルキンソンさんと言う人が(つまりこの商品の名前は、最初に商品化した人の名前からとられている)兵庫県西宮の炭酸鉱泉をボトリングして、そして商品化をしたのがこのウィルキンソンと言う事だそうです。

ウイルキンソン炭酸水、自体はみんな見たことあるじゃないですか。でも、気づかずに見過ごしてたってかたが、多いんじゃないかなあ、と?
日々目に入るものを【見る】だけなのか、【観察】しているのか。
このペットボトルのパッケージにあえて書いてあるこの1つのことがわかりやすい例え話。
僕たちはいろんなものを日常のように見ているけれども、見飛ばしてしまっていて観察をしていない。
そこに書かれている情報や描かれているものをまずは一つ一つ言葉にして、書き出してみる、記述すると言うこと。
この観察をすると言う姿勢や視点があるかどうかが大きな大きな違い生んでいるように思う。

もちろんそうやって、観察をして言葉にするだけでは不十分かもしれない。
そこで気になったことや面白そうだなと思ったこと、あるいは違和感を持ったことに対して【洞察】をしてみる、つまり自分で考えてみると言うこと。そして、考えてみた仮説を、調べてみて検証するといういうことが大事になるわけですよ。
とは言え、洞察をする前に、まずなにより大前提はまず今まで見てきたものを、観察をし、どんなことがそこから目に見えるもの、気付けるものを全部言葉にするということの習慣をつけることが大事だと思うのです。
そんな【観察をする習慣】こそがビジネスセンスを磨くへの第一歩となるのだとおもう。
いやむしろこれがはずせない基礎といっていい。

最初は意図しないとできないことでも、意識しながら繰り返していれば、しらずしらずに【観察】という姿勢が自然と身につくようになるはずなのだ。
ちょっと、次は「できない、って認識してること」をいかに「無意識に、できるようになる」ためにはどんな事が重要か、かいてみようかな。

というわけで、次回に続きます。
また読んでください&書きながら考えをまとめているので、ぜひ読んだかた感想などお寄せください。

秋元
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秋元祥治
NPO法人G-net理事(創業者)・OKa-Bizセンター長

ではでは。

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