1月10日は成人の日。全国各地では、この三連休に成人式が行われていますね。
成人を迎える人々に拙著「20代に伝えたい50のこと」から伝えたいメッセージを、今日から数日ブログでご紹介していきます。
おしゃれなカフェがないというのなら、自分たちでつくればいい
僕は10年くらい前からでしょうか、岐阜大学で非常勤講師として授業を担当してきました。(一昨年かなお役目を返上して、2021年から武蔵野大学EMC客員教授をしています)学生たちとの意見交換はとても刺激的で楽しい時間なのですが、一方でずっと気になっていることがありました。
「うちの大学には、何も面白いものがない」
「大学の周りにはおしゃれなカフェやレストランもない」
「誰かなんとかしてくれないかな」
といった声。気にしてみると、毎年決して少なくない学生がこの感想を持っているようなのです。
毎回授業の中で、僕はこう伝えます。
「あなた自身もこの大学を構成する一員だということに気がついていますか? この学校は何もない、つまらない……と言っているあなたがいるからこの学校はつまらないのだ」と。
たとえばおしゃれなカフェがないというのなら、自分たちでつくればいいと思うのです。10人集まって、日給8000円・5日間それぞれがアルバイトをすれば、40万円にはなるでしょう。学校の近くに広めのアパートを借り、卒業する先輩の冷蔵庫や家具をもらい、そして、芸大に行った友人に内装づくりを一緒にしてもらえればずいぶんとおしゃれになるはず。日中は学校があるから、夜や週末のみのオープンにすればいい。
文句ばかり言っていても何も変わらないからこそ、自分たちが少しずつ変えていけばいい。
始めてみれば、それが楽しい。
職場だってそう。社内の部署同士の交流が薄い、と文句を言っても何も始まらない。誰かなんとかしてくれと思っても、誰もなんともしてはくれない。お客様じゃないのだから、受け身の受益者では何も得られない。飲み会をやろうって、社内メールに流してみたらいい。気軽に、何かテーマ一つ決めてランチ会をすればいい。「新しくできたブックカフェにランチに行きませんか?」と。自身も職場を構成する一員なのだから。
思っていることを、自分を主語にして、言葉にして周りに言ってみるのが第一歩です。「誰か、何かしてくれないか?」ではなくて、「ランチ会してみたいけれど、誰か一緒にどう?」って。今はSNSがあるから、思い切って考えを書いてみればいい。きっと、知人やその友達の中から賛同したり、一緒にやってみたいって声が上がるはずです。
職場のことでも、友人とのことだって、自分の街のことでも「おかしいなぁ」と思うことや不満があるのはもちろん当然のこと。僕が大学2年生の夏、東京から地元に帰ってみたらデパートがなくなっていました。近所の商店街にあった近鉄百貨店が閉店し、空地になっていたのです。近隣の商店主に聞いてみると、「駐車場がないから」「アーケードが古いから」「駅前がみすぼらしいから」「役所が悪いから」デパートは閉店になった……という文句ばかり。

そんな話を聞きながら、なぜこの人たちは自分の街のことなのに人のせいばかりにしているのだろう、と思ったのでした。そして、素直にそこで感じたのは、文句ばかり言って人のせいにしている人はカッコ悪い、ということ。身の周りをみても、言い訳ばかりで何もしない人ってカッコ悪いでしょ?だから、僕は同じ状況を見て、文句だけを言うオトナにはなりたくないと思ったので、できることからとG-netを始めました。
うだうだ言って何もしない人よりも、
うだうだ言われてでも何かしている人のほうがずっと偉い
この言葉は、僕が学生時代に出会った慶應義塾大学助教授の鈴木寛さん(当時/元・文部科学副大臣、東京大学・慶應義塾大学大学院教授)の、最も印象的な言葉。僕の最も大切にする考え方、の一つです。
誰かのではなく、自分自身の会社だから、学校だから、街だから。だから、誰かになんとかしてもらう、のでなく、自分が気づいたことを始めていく。そして、それはきっと周りの人は見てくれているのだと思います。
「なんだ、あいつ。なんかよい子ぶって、目立っていて……」。そんなことを言う人もいるかもしれません。
けれど、誰かなんとかしてくれ……と思っても、きっとそんな誰かはやってこない。いつ現れるかわかりもしない「誰か」を夢見るのでなく、自分で面白くしたほうがずっと早くて確実。
そして、その姿がカッコいい。
だから、うだうだ言われてでも行動している人のほうがずっとずっとカッコいいし、ずっとずっと偉いと思うのです。
うだうだ言って何もしない人よりも、うだうだ言われてでも何かしている人のほうがずっと偉い。
気がついたことを、言葉にしよう。
そして、自分を主語にして語ってみよう。
--
秋元 祥治
▼岡崎ビジネスサポートセンター・オカビズ チーフコーディネーター
@愛知県岡崎市 https://www.oka-biz.net
▼NPO法人G-net 理事(創業者)
@岐阜県岐阜市 https://www.gifist.net
▼武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(EMC) 客員教授
@東京都西東京市 https://emc.musashino-u.ac.jp
早稲田大社会連携研究所招聘研究員
慶應義塾大学SFC研究所所員
内閣府 地域活性化伝道師
-------------------------------------------------------------------------------
著作「20代に伝えたい50のこと」(ダイヤモンド社) http://amzn.asia/1AE0eGY
ツイッター: akimoto_gifu Facebook: 秋元祥治
-------------------------------------------------------------------------------
※本ブログの内容は私個人の見解であり、所属団体を代表するものではありません。
成人を迎える人々に拙著「20代に伝えたい50のこと」から伝えたいメッセージを、今日から数日ブログでご紹介していきます。
おしゃれなカフェがないというのなら、自分たちでつくればいい
僕は10年くらい前からでしょうか、岐阜大学で非常勤講師として授業を担当してきました。(一昨年かなお役目を返上して、2021年から武蔵野大学EMC客員教授をしています)学生たちとの意見交換はとても刺激的で楽しい時間なのですが、一方でずっと気になっていることがありました。
「うちの大学には、何も面白いものがない」
「大学の周りにはおしゃれなカフェやレストランもない」
「誰かなんとかしてくれないかな」
といった声。気にしてみると、毎年決して少なくない学生がこの感想を持っているようなのです。
毎回授業の中で、僕はこう伝えます。
「あなた自身もこの大学を構成する一員だということに気がついていますか? この学校は何もない、つまらない……と言っているあなたがいるからこの学校はつまらないのだ」と。
たとえばおしゃれなカフェがないというのなら、自分たちでつくればいいと思うのです。10人集まって、日給8000円・5日間それぞれがアルバイトをすれば、40万円にはなるでしょう。学校の近くに広めのアパートを借り、卒業する先輩の冷蔵庫や家具をもらい、そして、芸大に行った友人に内装づくりを一緒にしてもらえればずいぶんとおしゃれになるはず。日中は学校があるから、夜や週末のみのオープンにすればいい。
文句ばかり言っていても何も変わらないからこそ、自分たちが少しずつ変えていけばいい。
始めてみれば、それが楽しい。
職場だってそう。社内の部署同士の交流が薄い、と文句を言っても何も始まらない。誰かなんとかしてくれと思っても、誰もなんともしてはくれない。お客様じゃないのだから、受け身の受益者では何も得られない。飲み会をやろうって、社内メールに流してみたらいい。気軽に、何かテーマ一つ決めてランチ会をすればいい。「新しくできたブックカフェにランチに行きませんか?」と。自身も職場を構成する一員なのだから。
思っていることを、自分を主語にして、言葉にして周りに言ってみるのが第一歩です。「誰か、何かしてくれないか?」ではなくて、「ランチ会してみたいけれど、誰か一緒にどう?」って。今はSNSがあるから、思い切って考えを書いてみればいい。きっと、知人やその友達の中から賛同したり、一緒にやってみたいって声が上がるはずです。
職場のことでも、友人とのことだって、自分の街のことでも「おかしいなぁ」と思うことや不満があるのはもちろん当然のこと。僕が大学2年生の夏、東京から地元に帰ってみたらデパートがなくなっていました。近所の商店街にあった近鉄百貨店が閉店し、空地になっていたのです。近隣の商店主に聞いてみると、「駐車場がないから」「アーケードが古いから」「駅前がみすぼらしいから」「役所が悪いから」デパートは閉店になった……という文句ばかり。

そんな話を聞きながら、なぜこの人たちは自分の街のことなのに人のせいばかりにしているのだろう、と思ったのでした。そして、素直にそこで感じたのは、文句ばかり言って人のせいにしている人はカッコ悪い、ということ。身の周りをみても、言い訳ばかりで何もしない人ってカッコ悪いでしょ?だから、僕は同じ状況を見て、文句だけを言うオトナにはなりたくないと思ったので、できることからとG-netを始めました。
うだうだ言って何もしない人よりも、
うだうだ言われてでも何かしている人のほうがずっと偉い
この言葉は、僕が学生時代に出会った慶應義塾大学助教授の鈴木寛さん(当時/元・文部科学副大臣、東京大学・慶應義塾大学大学院教授)の、最も印象的な言葉。僕の最も大切にする考え方、の一つです。
誰かのではなく、自分自身の会社だから、学校だから、街だから。だから、誰かになんとかしてもらう、のでなく、自分が気づいたことを始めていく。そして、それはきっと周りの人は見てくれているのだと思います。
「なんだ、あいつ。なんかよい子ぶって、目立っていて……」。そんなことを言う人もいるかもしれません。
けれど、誰かなんとかしてくれ……と思っても、きっとそんな誰かはやってこない。いつ現れるかわかりもしない「誰か」を夢見るのでなく、自分で面白くしたほうがずっと早くて確実。
そして、その姿がカッコいい。
だから、うだうだ言われてでも行動している人のほうがずっとずっとカッコいいし、ずっとずっと偉いと思うのです。
うだうだ言って何もしない人よりも、うだうだ言われてでも何かしている人のほうがずっと偉い。
気がついたことを、言葉にしよう。
そして、自分を主語にして語ってみよう。
--
秋元 祥治
▼岡崎ビジネスサポートセンター・オカビズ チーフコーディネーター
@愛知県岡崎市 https://www.oka-biz.net
▼NPO法人G-net 理事(創業者)
@岐阜県岐阜市 https://www.gifist.net
▼武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(EMC) 客員教授
@東京都西東京市 https://emc.musashino-u.ac.jp
早稲田大社会連携研究所招聘研究員
慶應義塾大学SFC研究所所員
内閣府 地域活性化伝道師
-------------------------------------------------------------------------------
著作「20代に伝えたい50のこと」(ダイヤモンド社) http://amzn.asia/1AE0eGY
ツイッター: akimoto_gifu Facebook: 秋元祥治
-------------------------------------------------------------------------------
※本ブログの内容は私個人の見解であり、所属団体を代表するものではありません。